11月第3週の振り返り
11月第3週(11/11-11/17)
フランス法文献講読
フランス語の括弧にあたるguillemet «および»が日本語版Wordでは置換時に限り自動的にdouble quote"に変わってしまい、OCRで得られた一貫性のない括弧―≪(不等号much-less-than)と«(guillemet)―のスタイルを揃えるのにわざわざVSCodeに移して置換することになった。望んで置換しているのだから文字を勝手に変えるのはやめてほしいものだ。使用者のロケールに合わせて一貫性を持たせようとしているのかもしれないが、それならせめて入力されるすべてのguillemetを初めからdouble quoteに自動変換してほしい。
WordのCtrl+(Shift)+記号キー→アルファベットでアクサン・セディーユが入力できるのは大変便利なのでVSCodeに全面的に移行するわけにもいかず、置換の時だけ力を借りることになりそうだ。
sans l'avoir voulu: 望んでいなくても
mal informer: 不十分な情報提供を行う
le plus souvent: たいてい
fait personnel/d'autrui/de chose: 個人的所為=行為/他人の所為/物の所為=作用(製造物責任fait du produit défectueuxなど) ※これら3つを総称してfaits générateurs de responsabilitéという。物の責任を人に帰着させずにそのままでとらえるとのこと。
réparation(賠償)にはdommages-intérêts(損害賠償=金銭賠償)とréparation en nature(現実賠償=原状回復)が含まれる。
フランスでは行為責任はなく、あくまでfaitであるが、responsabilité délictuelleは適切な訳がないので不法行為責任と訳される。
toujour: 相変わらず(・いつも)
担保物権
借地上の建物に設定された抵当権は、従たる権利である建物の借地権に及ぶ。それに対し自己所有の土地に建てた建物には借地権が付随しないため、差し押さえによって建物の所有者が移転するとそのままでは土地占有権原がなく不法占有状態となってしまう。そのため建物の保護を目的として法定地上権という制度があり、土地建物が同一所有者に帰属し、抵当権設定時に既に建物が存在し、かつ実行時にも存在している上で、法定地上権の成立によって利益を害される第三者(土地が共有持分であるなど)がいないときに成立する。
抵当権設定後の賃貸借は抵当権に劣後する。そのため競落後明け渡さなければならないが、建物明渡猶予制度により6か月間に限り買受人に賃料相当額を支払って明け渡しを拒むことができる。
並列プログラミング
固有値問題の数値解法である冪乗法を扱った。
となるλ, xを求めたい。n×nの行列Aに対して固有ベクトルはn本あり、それぞれ直交である。そのため任意のベクトルuはで表すことができる(cは係数)。
であり、であるから、が成り立ち、これをλ1でくくるととなる。
ここでAuをk乗するととなり、λが大きいほうから並んでいるとすれば、x1以外のベクトルが小さくなっていく。すなわち最大の固有値・固有ベクトルに収束する。
法医学
縊死には定型的縊死と非定型的縊死があり、空中に完全に懸垂され、結節がある場合は頸部正中線上にあるものが定型的。地面に足がついている場合は非定型となる。頸動脈(5kg)・椎骨動脈(16kg程度)の閉塞によって意識が即座に消失する。
定型的縊死では全体重が頸部に集中して動脈が閉鎖するため、顔面は蒼白となる。非定型的縊死では不完全な閉鎖が生じることがあり、その場合は頭部に鬱血する。
溺死に関連して、淡水は溶結を引き起こすため細胞障害が重篤になる。これは花粉症の鼻洗浄にも言えることで、生理食塩水が用いられることで細胞障害を防止している。淡水で行ってはならない。
溺死は長時間持続する所見がなく当初微細泡沫塊・血中塩素イオン濃度、次いで溺死肺・胸腔内血性液・血液比重、最終的に諸臓器からのプランクトン検出に頼らざるを得なくなる。しかし風呂水では検出できない。
創=開放性損傷(外部から観察可能)、傷=非開放性損傷。
創は密着させないと所見として意味をなさない(創を生じさせた成傷器の幅や、創の順番など)。
鋭器損傷には切創(incised wound:皮膚面に平行に切断する、創口の長さが深さより長い、成傷器の推定が難しい)・割創(刃物を打ち付ける)・刺創(puncture wound:尖端を有するもので垂直に刺す、創洞の深さが組織の弾力性により変動するため解剖時と異なる場合がある)
今週はまだ新しい授業が始まっていないのでこれでおしまい。